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02/25/2004

クルという奇病

予見されていた狂牛病発生 (健康情報研究センター

事実は小説よりも奇なり。ほんまかいな、と思わせられるなかなかインパクトのある話があった。

ある学者が、ニュ-ギニア高地のフォア族の女性や子どもに流行していた「クル」といわれる奇妙な病気を調査し、原因が特有の食習慣にあることを発見し,その功績によって1976年,ノ-ベル医学賞を受賞した。

まさに「ノーベル賞もの」のすばらしい発見だったに違いないのだろうが、その内容が奇々怪々。

亡くなった人を一時埋葬し、しばらくしたら墓から遺骨を掘出し,骨をきれいに洗って,もう一度埋葬し直すという習慣が世界各地にあり、それ自体はあまり珍しいことではないようなのだが、フォア族でもそれを行なっており、近親女性の仕事とされていた。

ところが・・・

 1920年代,フォア族の女性は埋葬して2-3日後には死体を掘出し,肉を骨から削ぎ落とし,シダなどの葉で包で竹筒で煮て食べるようになったというのです。最愛の親族の身体の一部を食べてしまうという宗教的な習慣は所々にあるようですが,フォア族の女性たちは違う理由です。フォア族の男性は自分たちがとってきた獲物は自分たちだけで食べてしまい,女性や子どもにはほとんど与えなかったのです。しかたないので女性や子どもたちは植物やカエルや昆虫などから蛋白質を補っていました。当然生きていくのに必要な蛋白すら足りない状況に追込まれていたのです(人肉を食べる風習が禁止された後でも,フォレ族の女性は蛋白必要量の56%しか供給できていなかったと報告されています)。

 1920年代の女性たちはものすごい飢えに襲われていたのです。それまでなかった食人(カニバリズムという)を始めたのです。しかし,それから30年以上経って,彼女たちを奇妙な病気が襲ったのです。それが「クル」だったのです。解剖すると脳がスポンジ状になり萎縮していたのです。原因はこの病気を持っていた人を食べてうつったことから始まったと考えられます。1960年までにこの食習慣は禁止され,この病気は消えたのです。このクルはクロイッツフェルト・ヤコブ病とおなじ病原体とされています。そして,この奇病が,正に今問題になっている狂牛病と同じ仲間の病気だとされるのです。広がりのきっかけも草食動物の牛に濃厚飼料と称して,牛やヒツジの脳をミンチにして共食いさせるという共通点が浮び上がってきます。そのため多くの牛にこの病気がうつったのです。また,その牛を食べた人間にもうつっていったのです。

共食いをすると人間も狂牛病になるわけか。狂牛病は牛固有の病気ではないと言っている。

勝手な想像だが、かつて人間が人間を食料にしていた時代があって、この「クル」という病気が蔓延したのだが、体験から人肉食をやめれば病気にかからないことを知り、それ以来、人肉を常食することがタブーとされ、食卓から人肉を遠ざける意味で葬儀という文化が生じた、という見方もありえるのではないだろうか。

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