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06/28/2004

貸しを作って売上アップ

「無料貸し出し」に見る販売促進メカニズム

情報元:RinRin王国 2004/06/26
 その店では、家電製品の売り上げがよくないところから、空気清浄機、大型液晶テレビなど、一部の高額商品の家庭への無料貸し出しを行ったところ、借りた客のほとんどがその商品を購入し、売り上げが大幅にアップした
 こうしたことと並んで、見落とせないのは、客が家電店から受ける心理的プレッシャー、つまり家電店は客に「貸し」をつくっており、それが客に対する商品購入のプレッシャーになったことである。私たちは子供のころから、「人から好意や恩義を受けたら返せ」と教えられ、それをしない人は変人として世間からうとまれる。だから、大部分の客は、高価な商品を貸してくれた家電店へのお返しに、その商品を買い取らなければという気持ちになったのであろう。

人は借りを作ると、無意識のうちにどうしてもそれを返したくなるものらしい。上記の例では店側が貸しを作ったにとどまらず、セールストークの方もぬかりなかったので見事に成功したのだろう。
このような、売る側に有利に客の態度変容を導く仕組みをいかに作るかというのが世の営業マンの腕の見せ所なのだと思う。客はみずからの意志で買ったと信じて疑わないが、実は売る側の思惑のままに行動を発現させられている、という仕組みが最も望ましい。上の例では、借りを返したいという客の欲求をうまく利用している。

借りを返したいというのは、返報性と呼ばれる心理的性向で、ビジネス界や新興宗教業界ではよく知られた概念だ。たとえば「影響力の武器-返報性のルール」などに詳しく解説されている。他者を支配・コントロールする時には必須のアイテムだ。

マインドコントロール研究で有名な静岡県立大学、西田公昭博士の「一時的マインドコントロール」の理論でも、返報性は重要な位置を占める。(「マインドコントロールとは何か」参照)

じつは、営業活動と一時的マインドコントロールとは相当通じるところがある。

返報性を利用するという質的には古典的なテクニックが、「高額商品を無料で貸し出す」という量的に太っ腹な「貸し」を用いることによって見事に作用したというのが、冒頭の家電販売店の成功例なのだと思う。

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